クリスマスに向けて子供達と毎日アドベントカレンダーを開けています。
今日は何かな〜?と毎朝の楽しみ。
子供達用はカルディで、私専用はリンツで夫が用意してくれました(^ ^)
我が家は3姉弟なので、三日おきに開けられる感じですねw
さて、そんな年の瀬ですが、ちょうど一年前に出版された中学受験小説を図書館で借りて読みました。
超久しぶりの中受もの!
主役は子供達、ではなく親たち、でもなく塾の先生です。
ネタバレしてますので、ネタバレしたくない方はお戻りください!
『教場の風』あらすじ概要、作者について
Amazonでの内容説明↓
中学受験も塾も、まったく未知の世界だった。
挑む子供たち、信じる教員たちの姿が心に残る。今野敏
「大切なのは『どこ』にではなく『どこか』に受かることだろう?」
二岡教場で中学受験組の担当だった曽谷は、生徒獲得至上主義の教場長の言葉に反感を覚えていた。
ある日、カンニング騒動に巻き込まれた曽谷は、グループでも屈指のエリート教場・北沢教場へと配置替えとなる。
指導のしがいがあると張り切る曽谷だったが、北沢教場には、最難関男子校を志望する宮井、気弱な性格ゆえに志望校に迷う松川、勝気な女子生徒戸畑など、気配り必須、寄り添い必須の悩める生徒が集まっていた。
「絶対合格」「より上の学校へ」を課せられた新人講師・曽谷は、彼らを合格させることができるのか。
加熱する中受を現役講師が描く、受験エンターテインメント。第7回大藪春彦新人賞作家
鮮烈なるデビュー作
中学受験塾の講師のお話。
親や子側ではなく、講師側から見た「中学受験」が描かれます。
そういう意味ではちゅりぷ子大好きな『二月の勝者』に近いのかな?
著者は我孫子正浩さん
ちゅりぷ子は存じ上げなかった著者でした。
というか、これデビュー作だから当たり前ですねw
新人作家さんです。
若者かと思いきや、1969年生まれの現在56歳の方でしたw
うん、まあ作品や文体から若者らしさは感じられなかったもんねw
ちゅりぷ子よりも一世代上の方ですが、もしかするとご本人も中受生親も経験されているのかな?
Amazonの説明にも記されているように「現役講師」とのこと。
ネット情報では「開成教育セミナーの講師」となっていますね。
存じ上げなかったのですが、開成教育セミナーは関西の塾のようです。
作品からも、おそらく関西の中学受験なんだろうということは分かりましたが、やはり舞台は架空の関西だったっぽいです。
著者のご尊顔はこちらから見られます↓
prtimes.jp
中受親目線の『教場の風』感想

さて、ちゅりぷ子の感想です。
ちゅりぷ子は自身も中受しておりますし、子供にもさせている「中受親」の立場でもあります。
また、今まで数々の中学受験もの小説(や漫画)を読んできております。
そういった作品たちとも対比させつつ、感想を書いてみたいと思います。
完全塾講師目線の小説は珍しい
色々な中学受験小説がありますが(小学校お受験小説よりはだいぶ少ないですが)、完全に講師目線のみで作られた小説はあまりないように思います。
記憶にあるのは『金の角持つ子どもたち』のうちの一章が、塾講師目線のお話でした。
それ以外は、大体子供自身の目線か、親目線の小説ですかね。
中受もの小説としては珍しめな形態です。
ただ、中学受験漫画で有名な『二月の勝者』が中学受験塾講師のお仕事漫画なので、目新しいということは全くないですw
とはいえ、さすが現役講師作者、裏事情などがとてもリアルな感じがします!
中学受験ドロドロものとしては物足りない
さっそくの否定的な感想になってしまいますが、『翼の翼』や『勇者たちの中学受験』といった作品で感じられたドロドロ感?はないです。
「親の狂気」みたいなものは講師ものなので描かれてはいませんでした。
そういう意味ではちょっと期待外れだったかもしれません。
それなりに入試本番の様子は臨場感がありますが、ヒリヒリ感みたいなものまでは感じられず、講師目線なので当たり前かもしれませんが、親目線に比べると淡々としています(あくまで親目線に比べたらね)。
『二月の勝者』と比較してみる
同じく講師ものの『二月の勝者』と比較してみましょう。
あちらは漫画ですし分量も多いので簡単に比較はできませんが、なんだろう本作品、全体的に「華がない」という感想です。
辛口ですみません。
漫画と比較するものではないのでしょうが、キャラが立ってないです、全体的に。
主人公もなんというか地味だし、出てくる子供たちもイマイチ惹かれませんでした。
そこがよりリアルなのかもしれないですけど、エンタメ小説として考えると、うーん、という感じ。
「なんか暗い」という印象が拭えませんでした。
つまんない、というわけではないんです。
リアルな中学受験業界に興味津々な立場で読むので、最後までそれなりに楽しく読めるのですが、もし中受に全く興味がない立場だったら・・・「華がなくてなんか暗い小説」といった感想になっちゃうかもw
実際の学校名でやってほしかったな
イマイチちゅりぷ子が本作品にハマれなかった理由の一つが、モデルの学校やそのレベル感が読んでいてもわからなかったというのがあるかもしれません。
入試日が二日あり、社会がない、といった情報から、「ああ、関西の受験を描いてるんだな」とは想像できました。
いくつか架空の学校名が出てくるのですが、どこがモデルになっている学校なのかがさっぱり分かりませんでした。
「紡城中学校」というのが最難関校らしいので灘中なのかな?
でも他に出てくる、「紡城」のすぐ下のレベルの「清明」や「茅野女子」のモデルがどこなのか、舞台が関西なのもあってほんとさっぱりわからずだったのが残念でした。
あ、あの中学校のことだ!とかわかるのが中学受験小説の醍醐味の一つですからねえw
作者が関西の塾講師という情報を得て、関西が舞台の小説だということを確信しましたが。
であれば、できれば会話文は関西弁で書いてほしかったなあ。
より臨場感が出たのではないかと思います(すみません偉そうでw)。
講師の力量でこうも変わるのか!塾選びむずい!
ちょっと否定的な感想が続いてしまいましたが、中受親としては講師の目線や様子、思考などが描かれるのは非常に興味深かったのは言うまでもありません。
教場長(校舎長みたいな先生)や講師の思想や力量でこうも、教場(教室)ごとのレベル差が生まれるのはとても面白かったです。
やる気ない先生のいる教室は教室全体でレベルが低く、また逆も然り。
きっとこれがリアルなんでしょうね。
一人一人の先生のやり方もそれはそれはレベル差があることが描かれていました。
個人塾ならまだしも教室がたくさんある中堅以上の塾に通わせる場合は、塾の看板・ブランド力のみで塾選びするのはやっぱり違うのかもなと思いました。
システムやテキストは共通ですけど、そこにいる「先生の力量」で子どもの成長度合いはかなり変わってきそうです。
そう思うと、塾選びって難しい(^_^;)
「塾と子どもの相性で選ぶ」のがセオリーとはいえ「(たまたまその校舎にいる)先生との縁」でも色々結果は変わってきそうだなと強く思いました。
・・・そうなって来るともう塾選びは「運」かもしれませんね。
現2年生のいるちゅりぷ子・・・他人ごとではございません!
塾の先生に大事なこととは
こんなことが書かれているシーンがありました。
生徒に好かれようとか、いい人だと思われようとして、正しい判断ができなくなってはならない(中略)生徒と仲良くなることが教員の目的ではない
当たり前じゃん、とは思うものの、経験の浅い講師には難しいことかもしれないなと感じました。
あ、主人公は講師2年めの男性です。
これって上司の心構えとも通じますね・・・部下にいい顔しいのちゅりぷ子は身につまされましたw
しかし、塾講師のリアルが描かれていますが、想像通りの忙しさ&過酷さです。
信念を持ってやられている人も多い一方、そうでない人も当たり前のようにたくさんいて。
『二月の勝者』の黒木先生が「塾はサービス業」と言うシーンがありましたが、サービス業的な面を求められる一方で、学校の先生的な「教育者(聖職者)」的な面も求められたりして。
自分なりの「やりがい」を持たないとやってられないなあと思いました。
そんな中、熱心に教えてくださる先生方には頭が下がります。
学校教師小説はたくさんありますが、もっと塾講師もの小説、増えてもいいですよね!
次回作はもっとドロドロしたものを期待!w
せっかくの現役講師作家による小説ですから、次回作も是非とも中学受験を舞台にした作品を書いていただきたいです。
今度はもう少し過激なものが読みたいですねえw
実際に見聞きされてきた「ヤバい親」や「ヤバい受験」にフォーカスを当ててもらいたいと個人的には思いますw
もちろん塾講師にフォーカスを当てたものももっと読みたいです!
できれば、イケメンしごでき講師が出て来るような華のあるものがいいですねw
ちゅりぷ子おすすめの「中学受験もの」小説!
最後に、今回の感想にもちらほら出てきている、おすすめの中学受験もの小説を紹介しておきたいと思います。
『翼の翼』
入試問題でもお馴染みの朝比奈あすか先生による、中学受験小説といえばこれ!の作品です。超おすすめ!
ちゅりぷ子の感想はこちら↓
binbojuken2023.hatenablog.jp
知らない間に漫画版も出てますね!w
小説苦手な方はこちらいいかも!『金の角持つ子どもたち』
子供目線、親目線、講師目線で中学受験が描かれます。これまたとってもおすすめ!
親子で読める作品です!
ちゅりぷ子(と桜子)の感想はこちら↓
binbojuken2023.hatenablog.jp
藤岡陽子先生の、中受の続きとも言える大学受験小説『僕たちは我慢している』も気になってます!!
絶対面白い!!『きみの鐘が鳴る』
子供が主役の中学受験小説。児童書ですが、親子で楽しめます!
入試のシーンはハラハラさせられますが、読後感がとっても爽やかでおすすめです。
ちゅりぷ子(と桜子)の感想はこちら↓
binbojuken2023.hatenablog.jp
『勇者たちの中学受験』
中受本で有名なおおたとしまさ先生が書かれた中学受験小説。リアルすぎて、生々しすぎて、6年生の親は読むの注意です!!
逆に低学年の親は是非とも先にこれを読んでおいてほしい!!
中学受験って親によってこんなに変わるんやで、ということが描かれています。
どれもノンフィクションベースだというから怖いですねw
ちゅりぷ子の感想はこちら↓
binbojuken2023.hatenablog.jp
おおたとしまさ先生の小説なら、これもリアルで良いらしいですw ※ちゅりぷ子は未読
※上の2冊は子供に読ませてはいけません。【番外】『二月の勝者』
言わずと知れた中受エンタメ漫画w中学受験親なら読んで損無しです!
まだ読んでない人は是非とも読んでください!!
学びもめっちゃ多いです。
ちゅりぷ子の感想はこちら↓
binbojuken2023.hatenablog.jp
ちゅりぷ子的には親子でも読めると思いますが、子供が読むのはちょっと心配、という人は子供向け小説も出てるのでそちらがおすすめ!
次は何を読もうかな?
楓丸が2030年に中受する可能性が出てきたので、中学受験熱が再燃してきております。
そんなわけで、一足お先に中学受験を追体験したく、小説を探しています。
桜子の受験が終わってノーマークだったので、その間に色々出ているのかな?
今、気になっているのは以下です。
読んだらまた感想を書きたいと思います!
他にもおすすめがあったら教えてください!













