今日は、日能研新6年生第2回(2月27日実施)公開模試の出題内容を振り返るものです。
来年以降の後輩に向けて!
まとめてみたいと思います。
日能研全国公開模試(6年生・2/27)概要
新6年生2回目の公開模試です。
新6年生はスタート月に2回も公開模試があるのですよね~。
ただし、第1回は初回のクラス替えに利用されて、第2回は2回目(春休み明け)のクラス替えに利用されます。
とはいえ、どちらも後期日特の基準偏差値の対象内なので、コケられない大事な模試です。
前回(新6年生第1回)の出題内容はこちら↓
binbojuken2023.hatenablog.jp
平均点
4教科→256.0点
3教科→202.2点
2教科→143.1点
国語→73.3点
算数→69.8点
社会→53.7点
理科→58.0点
新6年生第1回に続き、歴代最低の平均点を更新しました。
難しかったようですね。
参考偏差値
70 415点
65 376点
60 336点
55 296点
50 256点
45 217点
40 177点
※桜子の偏差値から割り出したものです。
この時の桜子の得点は33★点で、偏差値59.★でした!
2教科は18★点で、偏差値58.★でした!
詳しくはこちらをどうぞ↓
binbojuken2023.hatenablog.jp
桜子は第1回とほぼ同じ点数で、ほぼ同じ偏差値でした(;´Д`)
ぬ、抜け出したい・・・。
公開模試(6年生2回目)の出題内容
続いては、各教科の出題内容です。
国語
大問1~3が漢字と語句。大問4が説明文、大問5が物語文。
えーと、前回の第1回で漢字や語句問題がテストの末尾に配置されたんですよ。
だから6年生は5年生までと仕様が大きく変わるのかな?と思っていたら、今回は元に戻りましたw
なんなんだ?
ランダムにいくということか、前回が特別だったのか。
まだちょっとわかりませんね。
まあもう受験生なので、まずは全体を見て方略を立てる、というのはデフォルトでやるようにということなのでしょう。
国語は平均点が73点といつになく低く、難しい回だったようです。
★大問1:漢字10問
書き10問。
正答率が最も低かった書き→「キイン」答え:起因
正答率約15%。
桜子もバッチリ間違えていました。
★大問2:書き順問題
6つの漢字の一部が太くなっており、その部分は何画目か答えるもの。
直近の読む書くツールと同様の範囲の出題ですね。
正答率はどれも割と高めでした。
ただ書き順は絶対入試に出ないような学校もあるので、どこまで力を入れて覚えておくかは志望校次第かもしれません。
★大問3:熟語の音訓
熟語が4つ並んでいて、それぞれの字の音訓の組み合わせは、うしろの8つの熟語のどの組み合わせと一緒か選べ、という問題。
どれも2つずつ選ばなくてはならず、そのせいか軒並み正答率が低めでした。
音音読み、訓訓読み、重箱読み、湯桶読み、の理解が必要です。
ただし、例外的な読みをしっかり把握していないと解けない熟語がちらほら。
例としては「図」や「本」が音読み、といったことを覚えておく必要もある。
「旅路」は訓訓読みだが、「路(ジ)」は音読みと勘違いしやすいので、こういった字をたくさん知っていれば解けるが、なかなか難しかったと思います。
★大問4:説明文
田中修『植物のいのち からだを守り、子孫につなぐ驚きのしくみ』(中央公論新社)より出題。文章の長さ:3P
選択問題が4問(うち1問は接続語の文法問題)。
抜き出し問題が3問。
空欄埋め問題が1問。
記述問題が1問(45字)
出題意図としては、
話題をおさえつつ論理展開をたどって、文章全体を通して中心に説明されている内容(要旨)をとらえることが
できたかを見ているようです。
ちなみにこの文章の要旨は、
裸子植物から生まれてきたと考えられている被子植物は裸子植物にはない優れた特徴を持ち、動物と積極的にかかわることで、生育する範囲を広げるとともに、種類を増やしてきた。
というものでした。
こういう理系っぽい内容の文章の説明文、ど文系な子は苦手とする傾向にありますよね。
桜子もご多分に漏れずでした。
国語なんだけど理科みたい。
持ってる知識の有無も読み取り力、スピードに大きく影響する気がします。
今回も文章構成や文章の主題を問われるような問題が2問出題されています。
★大問5:物語文
安田夏菜『セカイを科学せよ!』(講談社)より出題。文章の長さ:8P
選択問題が4問。
抜き出し問題が1問。
空欄埋め問題が1問。
記述問題が2問(60字、70字)
出題意図としては、
場面の展開をおさえて、主だった登場人物の心情(の変化)をとらえつつ、物語全体を通して中心にえがかれていること(「主題」)を考え
られたかを見ているようです。
今回の文章の「主題」とは、
自分の気弱さから保身に走ったことで、同級生の心を傷つけた後ろめたさ
というものです。
桜子も読んだ『むこう岸』の作者・安田夏菜さんの昨年の秋(2021年10月)に出版された、割と新しめの本からの出題でした。
『むこう岸』は中学入試でも取り上げられたことがあるような作品で、「ヤングケアラー」や中学受験における「深海魚」の存在や「相対的貧困」、などについて描かれているので、ぜひ中学受験生に読んでほしい1冊です。要素モリモリですw
詳しくはこちらをどうぞ↓
binbojuken2023.hatenablog.jp
で、今回取り上げられた『セカイを科学せよ!』は生物室でボウフラを飼い始めた生き物好きの少し変わった女の子と、同じ科学部の電脳班の「俺」の交流を通した心情の変化が描かれています。
ちょっとざっくりですがw
ずーっと蚊について語る女の子。
この文章を読むだけでめちゃくちゃ蚊について詳しくなること請け合いです。
大問4の説明文に比べて正答率が低めでした。
やや難しかったのかもしれません。
60字と70字というまあまあ長めの記述問題が2問もあったのは、記述苦手っ子は苦戦したかもですね。
60字の方の無答率は約3割、70字の方は5割弱、といった感じで、トライせずに終わった子も多かったようです。
たしかに心情の読み取りは、5年生の頃に比べてずいぶんと難しくなっているように思います。
楽しいとか悲しいとか悔しいとか、そんな簡単な言葉では説明しきれなくなってきているというか。
心情理解が苦手な子では、この文章を読んでも虫好きガールの気持ちも、主人公の心情変化も読み取れないのかもしれません。
登場人物の機微がなかなか難しくなってきています。
それにしても今回の国語の読解は、どちらも生物生物してました。
説明文は裸子被子植物、物語文は蚊の生態について。
生物好きの子にはサービス回だったかも?(*^^*)
算数
算数は平均点が70点を切り、歴代最低点でした。
難しかった模様です。
大問1が計算、大問2が1行題、大問3~7が文章題という問題構成は今まで通りの感じでした。
★大問1:計算問題
計算問題が6問構成です。
整数の計算。
整数と小数の計算。
小数と分数の計算。
余りのある小数の逆算。
小数と分数の逆算。
単位換算のある計算(a⇔ha)。
どれも正答率は高めでした。
桜子は2問も間違えておりました・・・。
余りのあるわり算の逆算。
余りをどうしていいかわかんなくなっちゃったんですって!
Rクラス失格です。
どの問題もそうですが、最初の3問はしっかり工夫して解かないと、めんどくさくて時間ばっかりかかってしまう問題です。
時間配分的にも、必ず工夫して瞬殺していく必要があります。
★大問2:一行問題
立方体と直方体の辺の数、倍数、約数、公倍数、角度、速さ、図形の面積の7問でした。
序盤の正答率は高めで、基礎的な問題ばかりでした。
さらに、直近の育成テストの範囲であった数の性質(倍数・約数)の割合が高かったので、(5)まではパーフェクトにしたいところです。
公倍数に関する問題が記述問題でした。
内容は超基礎なのでまったく難しくなかったです。
(7)は正答率が低めでやや難しかった模様です。
60度の扇形の中に円がぴっちり収まっており、扇形から円を除いた面積を求める問題。
扇形の半径は示されているものの、円の半径は不明です。
これは、60度に着目し、正三角形の性質を用いて円の半径の長さを導き出す必要があります。
なので、なかなか難易度高めでしたね。
大問2は基礎問題中心ですが、終盤にこのようにちょっと難しい問題が紛れ込んできます。
ここでうんうん考え込まずに、さっさと大問3へ進んでしまうのが時間配分的には正解だと思います。
大問3や4もあまり難しくないことが多いので。
★大問3:規則性
ある決まりに従って整数が並んでいる。
○番目の数は?
○番目までの数の合計は?
といった典型的な問題でした。
難易度は低く、正答率も高めでした。
★大問4:円柱の体積と表面積
円柱の上に同じ直径の半円の柱体が重なっています。
この立体の体積と表面積を求める問題。
解き方がわからない、という子はほぼいないはずの問題です。
ここで大事なのは、いかに工夫して速く正確に解けるかです。
高さと直径が一緒の円柱と半円柱が重なっているということは、体積を求める場合は、それぞれを出す必要はなく、大きな円柱で考えて最後に4分の3をかければいいだけです。
あるいは高さを2倍にして最後に÷2をしてもいいでしょう。
とにかく×3.14を何度もするのはミスの元。
表面積の場合も、なるべく一つの式をまず作り、×3.14は絶対1回にするべきだと思います。
桜子はばらばらに出したあげく、1カ所足し忘れるというダメの見本みたいなことしてました(;´Д`)
はー、やれやれ。
★大問5:濃度
お久しぶりの?濃度問題でした。
濃度が異なる食塩水A、B、Cがあり、濃度が分かっているもの、1:2の分量で混ぜると濃度が分かっているもの、など少しだけ情報がある状態です。
(1)(2)(3)と順番に解いて、答えを使っていかないと出せない問題です。
(1)で転ぶと全部転ぶやつ。
(1)は簡単なことが多いですが、本当に重要なことも多いので、絶対に間違えられないですね。
濃度自体が久しぶりだったためなのか、正答率が結構低めでした。
(1)から25%問題。
(3)にいたっては3%問題でした。
難関男子校・共学校狙いでなければ(3)は捨て問かと。
★大問6:面積
正方形とそれにぴっちりハマる扇形が組み合わさった図形があり、正方形には対角線が1本ひかれています。
(1)は斜線が引かれた部分の面積を求める問題。
全然難しくない、図形の面積の基礎問題です。
正答率も6割近くありました。
大問2の最後の図形問題の方がよっぽど難しいです。
(2)は急に難易度が上がって、(1)で求めた斜線の部分の図形を45度回転させたとき、図形が通った後の面積を求めるというもの。
いやーこれは、図形が頭で描けないタイプの子はかなり苦戦したと思います。
ご多分に漏れず桜子もです。
ちゅりぷ子も通った後がどういう形になるか、ちょっと自信がなかったです(;´∀`)
通った後が正確に描けたら、そこまで難しくないのですが。
正答率は7%。
うーん、桜子には捨て問か。
★大問7:場合の数
金魚鉢3つと、赤い金魚が3匹、黒い金魚が5匹います。
(1)赤い金魚3匹の入れ方は全部で何通りありますか?
この問題、超簡単に見えるじゃないですか。
なのに正答率17%なんですよ。
この問題の何がそんなに難しかったのかって、次の1文が入っていることなんです。
「このとき、赤い金魚同士や黒い金魚同士や金魚鉢同士はそれぞれ区別しない」
これ。
赤い金魚は3匹いますが、赤太郎、赤次郎、赤三郎ではないということ。
金魚鉢が金魚鉢A、金魚鉢B、金魚鉢Cではないということ。
ここを理解せずに誤解して解くと、かなりの入れ方があります
答えの数字が異様に大きくなった子、たくさんいるのでは?
答えはもちろん3通りです。
この大問のつらいところは、ここ理解せずに進めると当たり前のように(2)も(3)も正解できないんです。
うーん、読解問題か?
(2)は黒い金魚の入れ方なので、書き出してすぐに出せます。
答えは5通りですよね。
(3)はなかなかの難問です。
赤3匹、黒5匹の入れ方を数え上げる問題。
表にするなどして、抜け漏れなくきっちり情報整理して答えられる子、ほんとすごい!
正答率1%!
桜子さんはトライしないで計算問題の検算してほしかったですわい。
社会
大問3つ構成。
まさかの全部地理問題でした(歴史好きっ子には痛手でした)。
なんと記述問題なし!
平均点は前回がとても低かった(50点割る)ので、少し上がりましたが、5年生時に比べると低めでした。
★大問1:都道府県別米の収穫量
地理の知識問題が幅広く出た大問1。
前回の公開模試に通じる、山川平野盆地名を問うものがわんさか出ました(;^ω^)
前回の公開模試、しっかり復習してますか?というメッセージに感じられましたよ個人的に。
そうなんですよね、過去の公開模試に出たものをちょっとだけ変えて出題してくることが全教科に通じて多いんです。
「ちゃんと復習しなさい!」という先生たちからのメッセージだと思いますw
基本的な地理の知識問題でした。
山川平野盆地湖、そろそろしっかり仕上げないとダメですね。★大問2:日本の工業
日本の工業、中でも鉄鋼業についての問題です。
鉄の原材料を答えさせるものから(5年生の頃やったわ)、原料の輸入先、工業地帯・地域のグラフから判別する問題。
直近から昔まで、ちゃんと知識が身についているかを問うような問題が多かったですね。
いや~、ちらほら抜けてますねえ。
知識さえあれば、この大問も難なく解けたと思われます。
★大問3:人口密度と乗用車保有台数の関係
人口密度が高い上位都府県と、その都府県における乗用車保有台数の関係がグラフや表で示されている。
また、人口密度の高い地域ほど公共の交通機関が充実していたが、少子高齢化によって公共の交通機関の再編が進められてきた話があり、それにまつわる新聞記事が載っている。
えーと、大問3は「資料の読み取り力」を見る問題ばかりでしたね。
グラフの読み取り、表の読み取り、新聞記事に書かれた内容の読み取り。
多少は知識が必要なものもありましたが、ほとんど必要なかったですね。
久しぶり?に「社会の計算問題」が出ました。
社会の計算問題といえば、ほぼ「縮尺」と「人口密度」の問題ですよね。
今回は「人口密度」でした。
人口÷面積で簡単に出せるのですが・・・桜子さん全問不正解しておりました。
おいおい。
社会の計算問題の正答率、桜子究極に悪いです。
なんだろ、社会でくるはずないと気を抜いてるところに計算問題がくるのがダメなのかな(;´∀`)
理科だとちゃんと身構えてるからな。
大問1や2は知識問題ばかりなのでサクサク解き(思い出せなければ悩まず次へ!)、大問3は読み取り問題で時間がかかるので時間をしっかり残しておく、という方略が最初に立てられていれば良かったんですけど。
桜子は盛大に時間切れを起こしてました。
どの教科も「最初に方略!」をまず実践していってほしいところです、そろそろ。
理科
理科は平均点は前回よりやや回復し、60点弱でした。
5年生の時と同じぐらいの難易度?
大問5つ構成。
記述はたった1問でした。
★大問1:花のつくり
植物の花の知識問題。
基礎的な問題ばかりで正答率も高めでした。
記述として、おしべの働きを答えろ、という問題が出ました。
正解は「花粉をつくる」という超易問。
桜子は「受粉させる」と答えて×でした。
うん、ちょっと違うんだよな。
聞きたいのはそこじゃないんだ。
風媒花や虫媒花などの知識問題も出ました。
まあ直前に本科でやってる範囲なのでまったく難しくなかったと思います。
★大問2:水面の深さと水温の関係(グラフの読み取り)
グラフの読み取り問題です。
知識は全く必要なし。
正答率も高く、ちっとも難しくありません。
★大問3:動いているものの見え方
動いている車を静止して見るとき、反対方向へ動きながら見るとき、同じ方向だが速度が違う状態で進みながら見るとき、どのように見えるか、という問題。
条件がどんどん足されていくタイプの問題です。
そこそこ文章量のある「観察文」と書かれたものが3つも登場します。
状況の読み取り、文章の読解、などが必要ですかね。
国語女子なはずの桜子、2問も間違えてるし(;´Д`)
この大問も知識は必要なしです。
★大問4:魚の体長と体高に関する実験(実験や図の読み取り)
魚の体長と体高が示す長さと体長と体高を元にした「体高比」の求め方の説明がまずあります。
続いて長めの文章で、実験の方法と実験に使った魚の絵(マス目つき)、実験の結果が示された表、が載っています。
そこから小問が6題続きます。
まあ実験や図、表の読み取り問題ですね。
情報を上手に整理して読み取って解く、という問題でした。
これまた知識は必要なし!
★大問5:飽和水溶液の重さや濃度
大問5は公開模試の最後の大問でおなじみの計算問題でした。
表から規則性を読み取り、計算して問題を解く、という典型問題です。
終盤に条件が増えたり実験がプラスされて複雑化するという、もはやお決まりのパターンですね。
算数でも濃度が出ましたが、理科でも濃度が出ました。
算数と違って溶け切らないのが理科!
そこはきっちり情報整理しながら正確に解いてほしいところです。
算数より混ぜる条件が複雑でないのは理科の利点です。
5:1でまぜると17%でした、とかは出てこないのでご安心を。
実験が追加される最後の2問の正答率はいずれも1桁でした。
まあここまで到達していない人も多いようで、無答率もいずれも高かったです。
桜子ですか?もちろん2問とも不正解です(;´Д`)
計算問題に強くなるには魔法ワザシリーズがおすすめです!
今回の理科は大問1以外、知識問題はほぼ必要ありませんでした。
なんか前回と対照的だったかもですね。
春休みからの入塾生のためなんでしょうか?
社会も歴史無かったですしね。
なんか日能研側の意図を感じてしまうんですが、気のせい??
あまり偏った模試はやめてほしい気もしますけども。
理科の知識問題が少なかったのは桜子的にはラッキーでしたが。
模試の傾向が読めない
ある意味良いのでしょうが、公開模試は回によって偏りがある気がしてしまいます。
理社は成績が乱高下してしまうかも?というぐらい前回と傾向が違ったような。
算数はそんなことない気がしますが、どうでしょう。
まあいずれの教科も直近の本科の内容は確実に出るので、時間があるなら復習しておくに越したことは無いです。
あと、意外と出るのが直近の模試のアレンジ内容。
こちらは確実に出るとは言いませんが、やっぱりテストをしっかり直して時間置いて復習する、ということが大事なんだと思います。
日々に追われまくっている新6年生ですが、定期的にそういったこともやっていかないとなあと思いますね。
どこにそんな時間が?とも思うんですけど(T_T)
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