今日は『二月の勝者』の最新14巻の感想&考察を書いてみたいと思います!
がっつりネタバレしてますので、未読の方はお戻りくだされ。
前巻(13巻)の感想&考察はこちら↓
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表紙について
表紙はもじゃもじゃクロッキーの冬仕様、ですw
黒木先生の表紙は多いですが、実はもじゃもじゃ頭で表紙になっていることはとても少ないです。
・・・とゆーか過去に1回だけです。
いつだったか覚えてますか?
実は8巻です。
そう、最初にドラマ化スタートになるタイミングに合わせてきたあの!!
今回はドラマ佳境タイミングに合わせて出た巻。
こちらも特色で銀色使ってます。
並べてみました。
もじゃ頭&金銀の特色、という共通点はずばり祝・ドラマ化ですね。
ちゃんとドラマ化できてよかった(´;ω;`)
消えたショーマはドラマには出てきませんでしたねw
8巻時点では島津家お家騒動(パパが警察呼ぶところ)までしか描かれていなかったので、もしかすると今のドラマと違う展開だったかもしれませんね。
そう思うと感慨深い。
ドラマではちゃんと14巻の内容も入ってきていましたから。
裏表紙には灰谷先生と佐倉ちゃんがいます。
灰谷先生、真冬もトレンチなのかあ、寒くないんかな?
14巻のネタバレ&感想
ドラマの方は明日、いよいよ最終回を迎えますね!漫画の方はまだまだ1月入試が始まったところで終わります(しかも埼玉入試はまだで首都圏会場の地方校編)。
色々と動きのあった14巻です!
「前受け受験」の意義&向き不向き
前受け受験について、詳しく漫画で解説してもらえてます。
ありがたやありがたや。
前受け受験の意義については
・「本番慣れ」
・「立ち位置の確認(模試代わり)」
・「合格して自信をつけさせる」
の3つがあるとのこと。
一番下のRクラスにとっては「成功体験」を積ませる目的が重要視されるみたいですね。
桜花ゼミナール吉祥寺校では、Rクラスは地方校の前受け受験をする子が多数でした。
地域性もありそうですね。
そして、どんな前受け校を選ぶかは、子どものタイプによっても違うという話も出てきました。
ボリュームゾーンのAクラスの話ですね。
「合格」によって自信につながる子もいれば、慢心する子も出てくるとのこと。
一方「不合格」によって、メンタルが崩れる子もいれば、逆に奮起する子もいると、桂先生が言っていました。
合格が自信になるのは、加藤君と三浦君。
慢心するのは、伊達君と田中君。
不合格でメンタル崩すのは、原君。
奮起するのは、マチネ、カレン、樹里。
まああくまで桂先生の予想ですけど、間違っていない気がしますねw
うちの子はどれなんだろうか??
奮起はしない気がする(´_ゝ`)
作中でも言ってましたが、実際どっちに転ぶかはやってみないと分からないんだそう。
それってめっちゃ怖いですよね(;´・ω・)
マイナスに作用した場合、桂&黒木先生は「受験校の追加」しかないと言っていました。
ひー、一体いくらかかるの、模試じゃないのよ、と青ざめましたよちゅりぷ子は。
そして最上位のΩクラスにとって前受け受験は「熾烈なデスロード」なんだそうです。
佐倉ちゃんのデスロードの妄想が面白かったですww
Ωクラスにとっては「お試し」なんてものではなく、「腕試し」の意義が大きいんですね。
クラスによってそんなに前受けの意義が違ってくるんですね。
デスロードは勘弁です・・・。
お金かけてデスロードを進み、下手したらメンタルやられるリスクを背負いながら、得られるものが「通えない学校の合格」・・・ほんとに最上位クラスはこんな感じなんでしょうか???
ハイリスクローリターンすぎない??
トップofトップはちがうんですかね、やはり。
凡人は立ち位置確認&自信をつけさせる作戦が良さそうです。
佐倉ちゃんがりいさちゃんを救う!
この巻では12巻に続きまして、佐倉ちゃんの成長譚が描かれています。
そう、今川りいさちゃんの救出です。
ママの希望で、難関校である吉祥寺女子の過去問ばかりやらされているりいさちゃん(カンニングしていることが12巻では明らかに)。
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そこで佐倉ちゃんがりいさちゃんのレベルに合った前受け校(地方校)の過去問をやらせてみます。
すると合格点を一発でマーク!
まあこの学校、黒木先生に過去問対策不要のRクラスでも100%合格する学校、と描かれていましたけども(;^ω^)
みるみるうちに顔色の変わるりいさちゃん。
自分でも合格できる学校があるんだ!と気が付きます。
とりあえずそれを前受け校にしたのかな?
全落ちは防げたとしても、それでは通える学校を確保したことにはなりません。
佐倉ちゃんは2月の「合格」もなんとかする。と誓っていました。
お願い、助けてあげて・・・!
その後14巻では気になる描写が1P。
大内レオちゃん(桜花の冬講キャンセル)と一緒に、母たちの「前受け校、ここにするわよ?」という問いに対し、
「うん、ママがいいならそこで。」
と答えています。
うーん、1月になっても受験が自分事化していないのが気になりますね。
ママが受けて通うわけじゃないのになあ。
もう本番目前なのに、とっても心配な二人です。
大晦日の過ごし方&木村先生の告白
今巻は冬期講習の大詰め、12月末日からスタートしました。
子供たちもいいかげんの本気モードです。
しかし、大晦日、生徒たちは一つの部屋に集められることになります。
いくら受験生の年越しとはいえ、1月1日は休みですし、年越しにはテレビぐらい見たいと思うもの。
黒木先生と木村先生からそんな子供たちに喝が入ることになりました。
大晦日の夜のテレビ視聴や夜更かし禁止!
黒木先生的には1ミリたりとも気を緩めてほしくなかったんだそうです。
それに異議を唱えたのは大友マチネちゃん!
実はこの巻、マチネちゃんが結構登場します。
今まではお父さんに理想を押し付け(ミッション系女子校へ行かせたい)られるシーンにしか登場しませんでしたが、今回結構出てきますし、大きく描かれます。
「推し」のアイドルのライブを見ないわけにいかない!と猛烈に怒るマチネちゃんに恐ろしい話を聞かせたのは、木村先生です。
突然のアイドルオタクカミングアウトからの、過去の苦い経験を語る木村先生。
カミングアウトに対する生徒の反応が両極端でしたw
親近感を抱いているっぽい生徒もいる一方、りいさちゃんたら「これ何の時間・・・?」ってウケるww
木村先生はかつての教え子に「たった二時間の息抜きくらい大丈夫だろう!」とテレビの視聴を(自分もアイドル好きで気持ちわかるから)許してしまったんだそうです。
するとΩクラスだったその子は、それ以来気が抜けてしまったのか総崩れになっていき、先生は今でも後悔している、という実話でした。
そう、作り話ではなく実話だと言ってました。
こわ!
テレビ2時間でそんななるって、こわすぎ!!
これも小学生の受験ならではですかね~。
とりあえずちゅりぷ子から「テレビ見ていいよ」と言わないようにしようと肝に銘じましたw
みんなの年越しの様子は明暗くっきりw
で、実際の桜花の生徒たちの年越しの様子が描かれます。
武田君は、弟とパパを実家に追いやり、ママと2人っきりでの年越し。
我が家もこの作戦とりたいと今から思ってますw
で、武田君はテレビを見ちゃいます(ねえ、木村先生の話聞いてた?)。
同じく伊達君もお笑い番組を見て笑い転げていました(ねえ、木村以下略)。
その2人と対照的に描かれるのが島津くんとマチネちゃん。
島津君はテレビを見ていましたが、短時間で切り上げた模様で「ちょっと記憶モノやってから寝る」との発言。
これぞ受験生の年越しです(えらすぎて泣ける)。
そしてマチネちゃん。
おせちが届くなどお正月気分が多少持ち込まれている大友家でした。
パパにいたっては「今日明日はゆっくりしたらどうだ?」なんて言って、アイドル番組を見ないのかと促します(黒木先生、親にももっと喝入れといてください)。
しかしマチネは「今年は我慢する」と言います。
そこでの家族の反応に笑っちゃいましたww
妹・ソワレの「おねえ・・・大丈夫・・・?」に爆笑です。
日ごろ、マチネちゃんは家族の中で女王様なんでしょうね~w
そのあとのマチネちゃんのセリフにしびれました。
「・・・3年も頑張ってきたんだもん・・・
あと、たった一か月くらい、頑張れないとかないもん・・・!」
マチネ―!!
きっとこの子は成功する!と思いました。
本当にその通り、えらいなあ。
そのあとの母?父?のセリフ「真千音・・・なんだか・・・受験生みたい・・・!」には爆笑しました。
橘先生の「さあ、君たちの本気を見せてくれ!」
年が明けて1月2日の授業、Ωは黒木先生がAは橘先生が、Rは佐倉先生が、びしっと新年から子どもたちを引き締めます。
Aクラスの橘先生のやり方がよかったですね(*^^*)
ベテラン感出てました。
ほんと先生方は子供をその気にさせる天才ですな。
佐倉ちゃんも成長が見られました!
塾の学校(会場)前での激励シーン
さあ、胸熱の1月入試がスタートです!
桂先生の寒さ対策には脱帽しました。
早朝の1月2月、想像しただけで寒いです(;´・ω・)
塾の先生方による会場前での激励&握手。
このシーンには複雑な気持ちになりました。
昨年の2021年入試に続き、2022年入試もこれ、取りやめになったそうです(少なくとも大手塾は)。
桜子たち2023年入試も、ないんじゃないかな~とうっすら思っています。
先生方にとっては良かったかも?(;^ω^)
ただでさえ激務ですしね。
でも、恒例行事がなくなるのは寂しいですね。
島津君が受けた学校の会場とRクラスが受けた学校の会場では、応援にくる塾が違っていて印象的でした。
島津君の方はフェニックスがメインで、あれは圧倒されそうですね。
受ける学校がその塾のボリュームゾーンの対象校だと安心感がありそうです。
そんな中、島津君のためだけに来てくれた黒木先生。
島津君もほっとしたに違いないです。
ありがたいですね、塾による激励。
王羅くんの再登場もうれしかったです。
相変わらずでしたね(*^^*)
受験続けていてよかったです!
Mバッグの大群
フェニックスの威圧感もありましたが、あと描かれていたのはMバッグの群れww
他塾から見ると威圧感あるのかもしれませんね。
少なくとも連帯感はなんか生まれますもんね。
コロナ禍で先生の激励がなくたって、Nバッグの群れは健在です!
2022年組には負けずに頑張ってほしいと思います!!
島津君がまず一勝!
さあ、とうとうこの巻で初の合格者が出ました(12月の帰国性入試は除く)。
島津君です!!
受けたのは海王中の特別給費生枠!
すばらしいですね~。
これは本当に開成も受かっちゃうかもしれません。
しかし、もし海王中に行くことになったら中一から寮生活。
春には家を出ることになるわけです。
島津ママの独白が切なかったですね(T_T)
考察&今後の予想
続いて、今巻の疑問点や今後の予想についてです。
どうなる大内レオちゃん!?
今回ちょこっと登場していた大内レオちゃん。
いいシーンではなく基本的によくないシーンばかりです。
1つは上述の「ママがいいなら~」のセリフを言うシーン。
これは受験が自分事化していないことを表していますよね。
一体だれのための受験なのか。
もう一つは地方校の黒薔薇女子の入試会場でのシーン(モデルは盛岡白百合?)。
気持ち悪くなったようで、教室を出ていくところが描かれていました。
緊張してしまったのかな?
それにしてもますます心配ですね。
ママが桜花を信頼できずに、個別塾ノビールのみに通っている大内さん。
この先どうなってしまうのか。
桜花に戻るにもそろそろリミットだと思うのですが。
早く戻って黒木先生に助けてもらってほしい。
しかし、前巻で言っていた黒木先生の「いつもの手」は通じているのでしょうか?
りいさちゃんはどうするのか!?
さあレオちゃん同様心配なりいさちゃん。
佐倉ちゃんの救の手は差し伸べられていますが、何せあの強烈なお母様というラスボスがいます。
黒木先生も「今川さんのお母様とは、おそらく、もうひと悶着もふた悶着もあるでしょう。」と予言しています(;´・ω・)
前受け校は変更できたかもしれませんが(登場しなかったですね)、2月校はどうなるのでしょう?
お母さんが改心して適正校を受けるのか、吉祥寺女子を受けつつ安全な併願校を受けさせてもらえるようになるのか。
とても佐倉ちゃん一人の手に負えることとは思えませんが、どうなるのか気になりますね。
くろっきーがすでに布石を打っているのかも?
カレンちゃんの星取の結果は!?
さあ次巻からいよいよ埼玉入試がスタート!
Ωクラスのエース、前田花恋ちゃんの星取りが気になるところです。
埼玉では浦和明の星がモデルと思われる「宵の星」。
千葉では渋谷幕張がモデルと思われる「新宿海浜」。
前受け受験でこの二星を獲ることができるのか!?
ちゅりぷ子の予想は「宵の星」は合格、「新宿海浜」は×です。
だって不合格に奮起するタイプのカレンちゃん。
本命「桜蔭」の前にひとつ落とすんじゃないかな~?
その方がドラマチックだし。
不合格で少しメンタルやられて、パパ帰国で復活!⇒桜蔭合格!!!となるのでは?
と予想してみます(*^^*)
あるいは、もっとドラマチックにするなら・・・
「宵の星」不合格(樹里と本多さん合格)⇒奮起して「新宿海浜」に臨むもさらに不合格⇒メンタル崩壊⇒パパ帰国⇒桜蔭合格!!! とか?
うーん、カレンちゃんが「宵の星」を落とすのはちょっと想像つかないか。
だって「宵の星」は偏差値通りに受かるらしいので、危ないのは樹里ちゃんと本多さんの方だな~(中受沼の感想)。
黒木先生の意味深な一言
さて、この巻では黒木先生の秘密についての進展はありませんでした。
スターフィッシュも一切出てこなかったし。
しかし、実は意味深な発言しているのに気が付きました!?
「保護者対応で苦労したことはあまりありません。
そういった意味でも『中受塾』以外の世界も知らなくてはならないのです。」
これ↑!
フェニックスの保護者は落ち着いた方が多い、と佐倉ちゃんに話した後の一言です。
中受民としては「フェニックスの保護者」の方に目が行きがちですが、たぶん大事なのはそのあとのこのセリフ。
これって、スターフィッシュで保護者対応に苦労している(これからする)の伏線ですよね??
海星塾のほうで何かが起こっているのか、過去のあの謎の友人絡みか・・・。
今巻からかわかりませんが、巻末の参考文献に『むこう岸』が加わっていました!
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この小説には貧困でヤングケアラーの子が登場します。
高瀬先生はこの作品に通じたような話を描きたいのかも??
海斗&陸斗を挟んでの黒木灰谷対決はどうなる??
さて、今巻ではちゅりぷ子大好き灰谷先生の登場はほんのちょっとでした。
陸斗の慢心粉砕作戦実行中ですが、とりあえず陸斗の凋落傾向はないようですね。
その陸斗と海斗を挟んで黒木先生にライバル心を燃やす灰谷先生(ドラマのようにストーキングはしません)。
双子を挟んでの二人の対決が今後見られそうですが、2月の東京受験までお預けかな?
あるいは前受け校で前哨戦があるのか・・・?
海斗と陸斗の直前期のケンカ…ないかな?
さあ、そんな勝手に二人の対決に巻き込まれている上杉双子ですが、この二人の仲がこれまでとっても良いのが逆に不穏な気がしています。
非の打ちどころのなかった上杉母が実はプチ毒母だったように、この仲良し双子が直前期にケンカすんじゃないかと予想してるんですがどうでしょうか?
この双子仲違い説、ずっと唱えているちゅりぷ子ですが、なかなか描かれないですね(;^ω^)
黒木VS灰谷の灰谷暴走に絡めて起きるんじゃないかな~?と思っているんですけど・・・。
15巻は春に発売予定!!
15巻は来年春に発売予定のようです!
なんと、2022年組は自分たちの結果が出た後ですね!
きっとリアル二月の勝者となり、心穏やかに読めることでしょうね、うらやましいです。
予告カットで目を引くのはまさかのキムタク発言する順にきゅんとなる島津母ww
そして栄東がモデルと思われる「埼玉西」入試当日と思われる様子。
カチコチに緊張している伊達君が気になりますw
ああ早く読みたいな~。
春まで気長に続きを待ちたいと思います!
☆追記☆
予約始まりました!↓
『二月の勝者』が好きで、中学受験物を読みたいなら『翼の翼』がかなりオススメです↓
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